アーユルヴェーを知ろう

アーユルヴェーダは、世界三大伝統医学の一つであり、中国で栄えた中医学と、ギリシャで栄えたユナニ医学と並んで、長い伝統を誇る医の概念です。アーユルヴェーダにおける医のとらえ方は、心身の症状に合わせて対処療法を行うというものではなく、世界と人間におよぶ知識を求めるところから始まる統合的な医のとらえ方をしています。よって、生命の探究や、世界の理を求める哲学的考察をもその中に含んでいるのです。そもそもヴェーダとはサンスクリット語で「知識」を意味する言葉で、紀元前のインドにて編纂された宗教文書を総称する名称です。アーユルヴェーダとは、「知識」を意味するヴェーダに、「生命」や「寿命」を意味するアーユスを組み合わせて出来上がった言葉で、人が生きるということと、世界の理の関係に目を向けることから、全体的な「生」を捉える見地より、人々の不調にアプローチする医の在り方を示します。その範囲は、病気への対処や、健康を保つための医にとどまることなく、幸せとはどのようなことか、人はいかに生きるべきかという精神的領域まで及びます。そもそもインドの伝統医学においては、現代を生きる我々が考えるほどに、精神と肉体は切り離された在宇宙02り方をしてはいません。このような考え方が広く人々に受け入れられるようになったのは近世以降であり、伝統医学においてはそうした精神と肉体が強く分離されているような概念はありません。だからこそ、全体的な生き方を通した医を示すことができるのです。